コラム |「足」だけは…の悲喜劇

先日、久しぶりに靴を買いました。若い頃はデザイン重視でヒールが7cmや10cmのハイヒールを平気で履き、どんなに足が疲れても痛くても根性で履き続けていました。足に合う靴を買うのではなく、履きたい靴に無理やり足を合わせるという、シンデレラの意地悪姉さん状態(笑)

しかしもうそんな無理はきかない年齢と足の状態になってしまい、今は長時間履き続けても足が痛くならないことが必須。東日本大震災を経験し、交通機関が使えなくなった場合に残される移動手段は己の足のみ!を実感したということもありますね。

ところがご存じの方も多いと思いますが、靴は服以上にメーカーやデザインによってフィット感が異なります。たとえばA社製造の靴は23cmでも入るのに、B社製造の足は24cmじゃないと入らない…とか(靴に限ったことではありませんが)。

この日、私はシューフィッターさんのいるお店で、初めてコンピューターで細かく足の計測をしてもらいました。そうしたら、今まで23.5cmと思っていた私の足のサイズはなんと25cm! しかも立派なたくましい体型と違って(笑)足の幅と指はとても細いんだそうです。だから23.5cmでも難なく入り、両幅が余るので足がつま先方向に滑ってしまい、指を曲げて踏ん張るようにして履いていたのでしょうとのこと。

確かに私の靴は、親指部分がすぐに傷んでインソールに穴が開くほどでした。ご指摘通り靴の中ですごく踏ん張っていたんですね。だけどまさか25cmだったなんて!

この日、狙いをつけていたのはややドタッとした見るからに幅広のタイプ。だけどそれだと前述したように私の足幅には大きすぎるため、足が靴の中でどんどん前に行ってしまい、ハンマートウになりやすいとNGを出されてしまいました。そしてシューフィッターさんに選んでもらって履いてみた初めての25cmの靴。数字から受ける印象ほど大きく感じられません。何よりウソみたいに見事にフィット! 値段は予算よりちょっとお高めでしたが、自分の体のために迷わず購入。靴だけはいいものを履かないと、肩こりや腰痛等、体のあちこちに支障をきたしかねませんからね。

入店してから買い物を終えるまで幾度となくスタッフさんに言われた「お客様は非常に足(&足指)が長くてほっそりしていらっしゃいますぅ~♡」。

これが「足」じゃなくて「脚」のことだったらどんなに嬉しかったことか! そして手の指ならともかく、足の指”だけ”が白魚のような……なんて、嬉しいような悲しいような……。